法人税 – 山田典正税理士事務所

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中小企業向けの即時償却+αの優遇制度がスタート!!

こんにちは。

 

税理士の山田です。

 

中小・小規模事業者向けに「攻めの投資」を支援する税制措置が出来たのをご存知でしょうか。

 

一定の手続きを踏んで取得した設備に対して、購入年度に100%即時償却が出来ます。

 

さらに、一定の地域・業種については、固定資産税を3年間半分に減免します。

 

そして対象となる設備は、建物付属設備、工具器具備品、機械装置と幅広いです。

 

 

手続きが非常に煩雑なのですが、準備がちゃんと出来ていれば、要件自体は決して厳しくありません。

 

下記のポイントを抑えて確実に制度の適用を受けられるようにしてください。

 

 1、優遇制度を受けるための手続きの流れは?

 

要件はA類型・B類型の2パターンあり、それぞれ手続きの流れが異なります。

 

【A類型 生産性向上設備】

 

① まずは生産性が旧モデル比年平均1%以上改善する設備であることを証明

⇒ 設備の種類ごとに管轄の工業会にて証明書を発行して貰う。

 

② 続いて経営強化法の認定

⇒ 「経営力向上計画」を策定し、各事業分野の担当省庁から認定を受ける。

 

【B類型 収益強化設備】

 

① まずは投資利益率が年平均5%以上の投資計画に係る設備の認定

⇒ 経済産業局による投資利益率に関する確認書を取得

 

② 続いて経営強化法の認定

⇒ 「経営力向上計画」を策定し、各事業分野の担当省庁から認定を受ける。

 

A類型①の手続きはメーカー経由で手続きを行いますが、それ以外の手続きは事業者自身で行う必要があります。

 

つまり、A類型の手続きの方が事業者の負担は軽いですので、証明書の発行が可能かまずはメーカーに問い合わせ確認しましょう。

 

また、B類型の手続きは設備の取得前に完了している必要があります。1日でも送れますと優遇制度を受けられませんので注意してください。

 

手続きの詳細は下記の中小企業庁のサイトをご確認ください。

 

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2017/170315kyoka.htm

 

2 対象となる設備は?

 

対象設備は非常に幅広いのですが、設備の種類ごとに取得価額の要件があります。また、A類型の場合には先端設備であるために販売開始時期の要件もありますので合わせてまとめてみます。

 

設備の種類 取得価額の要件 販売開始時期の要件
機械及び装置 160万以上 10年以内
工具 30万以上 5年以内
器具備品 30万以上 6年以内
建物付属設備 60万円以上 14年以内
ソフトウェア 70万円以上 5年以内

 

他にも以下の4点を抑える必要がありますので注意してください。

□ 生産等設備であること(事務用器具、管理部門、寄宿舎の設備は対象外)

□ 国内への投資であること(国外資産は対象外)

□ 新品の資産であること(中古資産は対象外)

□ 自社で使用する資産であること(貸付用資産は対象外)

 

3 指定事業にあてはまるか?

 

事業内容が以下の指定事業のいずれかにあてはまる必要がありますので、注意しましょう。

 

製造業、建設業、農業、林業、漁業、水産養殖業、鉱業、卸売業、道路貨物運送業、倉庫業、港湾運送業、ガス業、小売業、料理店業その他の飲食店業(料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する事業を除く)、一般旅客自動車運送業、海洋運輸業及び沿海運輸業、内航船舶貸渡業、旅行業、こん包業、郵便業、損害保険代理業、情報通信業、駐車場業、学術研究、専門・技術サービス業、宿泊業、洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業、映画業、教育・学習支援業、医療、福祉業、協同組合、サービス業

※性風俗関連特殊営業に該当するものは除く

 

ほとんどの業種が含まれてはいるのですが、電気業は含まれていませんので、いわゆる全量売買のための太陽光設備は対象になりません。

 

例えば自社の工場で利用する場合には、製造業の区分となりますので、設備自体ではなく、事業の内容に応じて判定を行います。

 

4 どのような優遇が受けられるか?

 

上記の手続き・要件を踏まえたうえで、設備を購入した企業は以下のいずれかの制度が受けられます。

 

① 100%即時償却(購入金額の全額を初年度に費用処理)

② 7~10%の税額控除(購入金額の7~10%を法人税額等から控除)

 

どちらを選択するにしても大きなメリットがある制度です。是非、事前に検討しておきましょう。

 

 

(参考)取得価額の判定、機械装置とは?

 

本制度の検討を行うにあたり、取得価額の判定は非常に難しい要素になります。

 

機械装置ですと160万円以上、器具備品ですと30万円以上の設備が対象ですが、そもそも設備が機械装置に該当するのか、器具備品に該当するのかは難しい判断となります。

 

機械装置の定義は「外力に抵抗し得る物体の結合からなり、一定の相対運動をなし、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するもので、かつ、複数のものが設備を形成して、設備の一部としてそれぞれのものがその機能を果たすものをいう」となっております。

 

(平成19年10月30日の不服審判所の裁決を参照)

http://www.kfs.go.jp/service/JP/74/16/index.html

 

上記の定義にあてはまらないものは、一般的に『器具備品』に該当する可能性が高いです。

 

ですが、『複数のものが設備を形成して』という部分については例外の設備もあり、クレーン、ブルドーザー、のように単一の設備で機械装置に該当するものもあります。

 

また、逆に機械装置に該当した場合には、定義に『複数のものが設備を形成して』とありますので、購入単位とは関係なく、複数のものを合算して取得価額の判定が出来ることもあります。

 

今までは税務署も設備の区分について、納税者の判断を覆すことは多くありませんでしたが、本制度の適用を考えますと設備の区分を慎重に検討する必要があります。